2014年4月7日月曜日

西野 努 コラム「競争性(Competitiveness)」 

[2013年7月号 FORCEより]

6月の最初に久しぶりにイギリスのリバプールを訪れ、リバプールFCのアカデミーを視察させてもらった。

そこで開催されていたのは、5歳児・6歳児のチームに入るためのセレクションだった。
多くの子どもたちが集められ、その中から8月以降に編成される学年別のチームに入る子どもが選ばれるという仕組みだった。驚いたのは、この年代から毎年チームと契約し、選別されていくと言うことだった。もちろん、金銭は発生しないが、毎年ふるいにかけられると言うことになる。

一つ一つの練習にかける真剣味は違ってくることは明らかだ。

また、友人のスコットランド人コーチと話したことだが共通する話題だった。日本人選手は一つ一つの練習に対して、本気で勝ちたいと思って取り組んでいないことが弱点だと。たとえば、ボール回しの練習にしても、些細なことだが、回すことと回されることで生じる勝ち負けにこだわらない。
股の下を通されても笑っている。こうした部分が、日本人選手が勝負弱いことにつながると。

他の例だと、レッズOBチームが昨年ザ・ミイラという芸能人チームと対戦したとき、ラモス氏が対戦相手に入っていたが、点を取られれば取られるほど真剣に怒りムキになってプレーしていた。
トニーニョ・セレーゾ監督含むアントラーズのコーチングスタッフと試合をしたときも、試合結果に満足できない
セレーゾ監督は、試合後怒って握手もせずに会場を去った。

指導者としては、このような環境をいかに作れるかが課題になるのではないか。
真剣に取り組むから、勝てばうれしい。 
真剣に取り組むから、負けたらめちゃくちゃ悔しい。
だから、次に勝てるように練習をさらにがんばる。

この姿勢はサッカーだけでなく、すべてに共通する姿勢となる。
サッカーを通じて、真剣に何かに取り組む喜びを経験してほしいと思う。
そして、そんなサッカースクールでありたいと思う。

【このコラムは2011年5月〜2014年3月まで埼玉スタジアムサッカースクール会員向けに発行していた月刊情報誌FORCEに掲載されたものです。】

0 件のコメント:

コメントを投稿