[2012年6月号 FORCEより]
サッカースクールが休みになり、スクールのスタッフたちともじっくりといろいろな話ができる時間をもらっています。
指導者というのは、サッカーに限らず、多かれ少なかれ自分の哲学を持っています。経験を積めば積むほど、その哲学は自分が通り抜けてきた成功や失敗が蓄積されていき、強い信念へ変わっていきます。
一方で、指導者としては、常に時代の流れや環境の変化にも敏感にそして即座に対応する姿勢と資質が求められます。
この埼玉スタジアムサッカースクールには、いろいろな考え方を持った指導者がいます。
とにかく、大きな声で子ども達をほめて、楽しい時間を作り出し、少しでも子ども達に楽しく、そしてうまくなってもらおうと必死にがんばる指導者
少しでも強く・上手になってもらい、チーム活動でも活躍できる選手を育てて、1人でも多くトップレベルのチームへ入ってもらいたいと工夫を続ける指導者
多少、だらしなくても、楽しくサッカーをプレーして、サッカーが大好きっていってくれれば、必ず立派な大人になってくれると信じ、そんな子ども達が大好きな指導者
まだまだ、指導者として自分の哲学を見つけられずに試行錯誤を繰り返し、もがいている指導者
指導を始めたばかりで、空回りしがちな指導者
等々、説明すると人数分の説明が必要なので、ここまでにしておきます。
サッカースクールを作り始めのとき、保護者に聞かれたことがありました。
「何年生で、どこまでの技術を教えるのですか?」 「コーチによって指導方法が違うようですが、マニュアルはないのですか?」
指導方法のマニュアルなんてありません。ないほうがよいです。
学年によっての基準もいりません。今の個々の子ども達の状態が“基準”です。
子ども達のあるがままの姿を認め、受け入れ、チャレンジする姿勢を身につけ、成功する喜び、失敗する悔しさをサッカーというスポーツを通じて経験してもらう。
それに対するアプローチを個々のコーチが考えて実践する。 このサッカースクールはそんなサッカースクールです。
【このコラムは2011年5月〜2014年3月 埼玉スタジアムサッカースクール会員向けに発行していた月刊情報誌FORCEに掲載されたものです。】
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