2014年4月7日月曜日

西野 努 コラム「Jリーグの新人研修」

[2013年3月号 FORCEより]

 毎年お手伝いさせてもらっているJリーグの新人研修が今年も2月1日から2泊3日で静岡嬬恋にて実施された。今年は約140名の参加で、そのうち、大卒が半分、高卒の内アカデミー卒が3割・高校サッカー部卒が2割といった内訳になっていた。そのなかでも今年目立ったのは大卒のなかでもJクラブのアカデミー卒で大学に入り、そこからプロ選手になった選手が10名以上いたことだろうか。
さすがに、Jクラブも40クラブとなり、アカデミーの充実がJリーグの理念でもあるために多くのプロサッカー選手が
そこから排出されてくるようになったのだろう。少し前までは高校サッカー部卒の方が多かったように覚えているので、
徐々に選手育成の構図も変わってきていることを感じた。

〜人間力〜

その新人研修のなかで、毎日講話があるのだが、今年は元国見高校サッカー部監督の小嶺忠敏さんの話が
興味深かった。話の要旨は、
● サッカー選手に必要な要素は、技術・体力・戦術・精神力に加えて人間力
● 子育ては一貫性と継続性
● 万能な人間はいない。何か一つ個性(突出した能力)を探し出してやり、そこを伸ばす。
子育てにも共通することが多々感じられた。
なかでも、人間力という非常に抽象的な言葉を何度も繰り返されていたことは印象的だった。結局、人間力とは何かという明確な説明はなかったように思うが、人間に必要な基礎力ということだろうと理解した。挨拶・身だしなみ・言葉遣い・時間を守る等々。

〜個性を見つけ、伸ばす〜

そして、何か一つの個性を見つけ伸ばすことが指導者としての重要な責務だという言葉も身にしみた。簡単な例をだすと、1994年から1996年まで浦和レッズに在籍したウーベ・バインという選手は、左利きの選手で、右足でキックすることなど観たことがなかった。しかし、どんな体勢でもどんなボールでもワンタッチで自分の左足の前に止める技術と、左足のキックの技術は間違いなく世界のトップレベルだった。「逆足でも自在に蹴れるようになることが大事」という考えや指導ももちろん有りだが、、、平均的に能力が高いよりも、何かで突出している方が、高いレベルで通用する可能性が高くなるということだろう。


☆ ☆ ☆
最後に、一貫性と継続性という言葉は、シンプルでなじみのある言葉だが、実践することが大事だと思う。そして、実践することが非常に難しい。親としても、指導者としても、この言葉は胸に刻みつけて行きたい

【このコラムは2011年5月〜2014年3月まで埼玉スタジアムサッカースクール会員向けに発行していた月刊情報誌FORCEに掲載されたものです。】

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