2014年4月7日月曜日

西野 努 コラム「埼スタ最後のメッセージ」

[2014年3月号(最終号) FORCEより]

今年が明けたかとおもうと、もう3月。春がやってきます。
別れの季節でもあり、出会いの季節でもあります。
埼玉スタジアムサッカースクールを始めて丸8年。いろいろとありました。
立ち上げ当時は様々な苦言やご指摘をいただきました。正直、軸がぶれそうなときもありました。そんななか子ども達にとって何がベストか、保護者の方々は何をもとめてここへ来ているのかを感じ考えながら進んできました。
行き着いた答えは、“サッカーを通じた人間作りの場”とすることでした。

このコンセプトが正解かどうかは様々な意見があると思います。なによりも、教育に正解などありませんから、誰にもそのジャッジはできないと思います。ただ、教育に携わる大人としては、直面するすべての子ども達の“人生を面倒みる”という覚悟で指導に当たることが責務だと感じてきました。昨今の教育者(学校の先生・スポーツの指導者)に欠けているのはそこだと思います。人を育てるための“覚悟”。

幸い、このスクールは優れた指導者に恵まれてきました。そうした指導者の力を借りてこのスクールは発展してきました。プロの指導者をしている以上は不安定な世界ですから、いろいろな事情を抱えています。しかし、自信を持って言えるのは、彼らとともに、子ども達にとって、保護者にとって何がベストかをつねに考えて変化し続けてきました。

そして、我々はこの3月でこのスクールを去ることになりました。
子ども達の事、そして保護者の事を考えて来たにもかかわらず、最後がこのような形でご迷惑をおかけすることになるとはなんとも皮肉なものです。もちろん本意ではありませんが、サッカーでは何が起こっても不思議ではなく、人生では思いもよらぬ事が起こるものだとあらためて痛感させられました。
良いことも悪いことも含め、何が起こるかわからないのが人生。
大切なのはそういう何かが起こった時の姿勢だと思います。
どんなことが起こっても、そのことを自分のエネルギーに変え、自分を見直すきっかけとし、どれだけ次の人生に前向きに進んでいけるかでその人の人生が大きく変わっていくと思います。

最後に。
いままでサッカースクールに通ってくれた選手と保護者の皆様 サッカースクールを支えてくれたコーチ・スタッフの皆様
サッカースクールに関わるすべての人々本当にありがとうございました。

我々は、ここで経験したこと、培ったことを糧に日本サッカーのため、サッカーを愛する子ども達のために“覚悟”をもって
さらにがんばっていくこととします。

スクール生も保護者の皆様も、我々と過ごした時間を一つの
基盤としてもらえればこれほどうれしいことはありません。
また、どこかで皆様にお会いできることを
コーチ・スタッフ一同楽しみにしております。

【このコラムは2011年5月〜2014年3月まで埼玉スタジアムサッカースクール会員向けに発行していた月刊情報誌FORCEに掲載されたものです。】

0 件のコメント:

コメントを投稿