2014年4月7日月曜日

西野 努コラム「サッカー(スポーツ)に取り組む意味」

[2011年5月号 FORCEより]

埼玉スタジアムサッカースクールは今年で6年目を迎え、年々発展し続けてきました。そして、会員の幅も幼稚園の年中から中学校3年生までと広く、 木曜日の午前中実施して
いるレディースフットサルやシーズンイベントに参加してもらう外部チームも含めると、本当にたくさんの人々に参加していただいています。初心者の子供もいれば、県内でト
ップレベルにある選手もいて、会員やその保護者の皆様のスクールに対する要望も様々です。なぜ、サッカーに取り組むのか。人それぞれだと思います。楽しいから。好きだから。
身体を鍛えたいから。友達を作りたいから。健康で丈夫な身体になりたいから。サッカー選手になりたいから、等等。

ここで頭にいつも置いておきたいことが二つあります。一つは、夢や目標をもち、どのような行動を起こすかが大事だということです。「大会で優勝したい」「プロのサッカー
選手になりたい」「ワールドカップに出場したい」、こうした夢や目標を持つことは素晴らしいことです。しかし、目標を掲げたり夢を語ったりすることは簡単ですが、その
実現へむけての可能性と実践という部分でたいていの場合“本気度”が足りていないと思います。本気になれば、全身全霊でそのことに取り組むようになるはずです。24時間、
そのことを考えるようになります。暇さえあれば、ボールを触ったり練習したくなったりします。夢や目標を本気で“できる”と信じ(自信とはこのこと)、毎日実践すれば、
必ず実現すると思います。どうやったら本気になれるか。それは、サッカーの本当のおもしろさや喜びを体験することです。上っ面の楽しさとは比べものにならない、他に比べ
ようのない喜びを知ることで、さらに、もっと追求したくなります。その境地に達するためには、全力ですべての練習や試合に取り組み、さらに全身全霊で取り組み続けるしか
ありません。一つ一つのプレーや練習、一つ一つの試合に全力で取り組むことを継続することです。子ども達には、本気で自分が夢や目標を実現できると信じ(思い込み)、
日々それにむかって努力を積み重ねてほしいと思います。そのためには、親(保護者)がその姿勢を認め、サポートしてあげることも重要となります。勝ち負けなどの結果だ
けを評価するのではなく、取り組む姿勢や夢にむかっての努力を評価し、「やればできるとおもうよ」という言葉を日々かけてあげることではないでしょうか?我々指導者にとっ
ては、子供たちにサッカーをプレーする喜びを少しでもたくさん、そして深く感じてもらうことが最大の任務となります。

二つ目は、夢や目標は人生において一つの通過点に過ぎず、結果が出ようが出まいが人生は続くということです。結果がすべてという世界は、プロの世界や現在社会におけるご
く一部であり(メディア等では、こういった部分ばかりがクローズアップされていますが)、人生の価値や本当の幸せはそこだけではないと思うのです。仮に、プロサッカー選手
になれなかったとしても、一生懸命何かに打ち込む姿勢とか経験は、必ず他の領域でも生かすことができます。スポーツの世界は結果がすべてではなく、日々の取り組む姿勢
がもっとも大事だということです。

2011年3月11日に日本を襲った大震災は、我々にいろいろなメッセージをもたらしてくれていると思っています。当たり前だと思われていたことが、決して当たり前では
ないということ。そして、目に見える形ある物がいかに大自然の前ではもろく無力かということ。スポーツにおける結果も、目に見えるものにあたりますが、それよりももっと
大切なことがたくさんあると言うことを改めて痛感させてくれました。
今だからこそ、サッカー(スポーツ)で人々に“力”を、“元気”を伝達し、社会を、そして日本という国を明るく元気で、力にあふれる姿へ変えていきたいものです。

【このコラムは2011年5月〜2014年3月まで埼玉スタジアムサッカースクール会員向けに発行していた月刊情報誌FORCEに掲載されたものです。】

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